秘密保全法制有識者会議議事録未作成という理由で、情報公開請求をしたら不存在になったので、不服申立て中。すでに情報公開・個人情報保護審査会に諮問され、処分庁から理由説明書が送られていたので、意見を出しました。
この間、官房長官会見で、議事録は作成していない、議事要旨の作成のもとになったメモも廃棄したということにされており、理由説明書はそれに沿ったもの。何だか、詰まれてしまった感じがあります。なので、意見書の内容はもはや皮肉(笑)
でも、これくらい言っておかないと、という気分。構想・執筆全部で1時間というものなので、粗い作文になってしまいましたが・・・。不服申立て関係の他の資料は、以下に掲載。関心があったらご覧ください。
秘密保全法制有識者会議議事録不存在の審査請求理由説明書に対する意見書 諮問番号「平成24年(行情)諮問第67号」に対する諮問庁の理由説明書に対し、以下の通り意見を申し述べます。
1 会議の非公開と議事録作成について 諮問庁は、「秘密保全のための法制化の在り方に関する有識者会議」及び「情報保全システムの在り方に関する有識者会議」の各第1回で、有識者会議委員の率直な意見交換を確保するという観点から、会議については非公開とし、議論の経緯を記録するための文書として、会議終了後に議事要旨を作成し原則として公表すると取り決められたとしている。また、この取り決めは、議論の内容の記録・公表を発言者が特定されない形で行い、各委員が率直な意見交換を行うことが重要であると考えたためのものであり、その結果として、公表する議事概要以外は、議事経過を記録したものが作成されていないとしている。
諸所の理由により会議を非公開で行うことと、議事録ないしそれに類するものを作成しないことは一体のものではなく、むしろ、非公開の会議であるからこそ議事録ないしそれに類するものを作成し、すぐの情報公開が難しいとしても、後世の検証と評価(委員個人に対する評価も含む)に付すことが本来は必要である。発言者名や詳細な議事内容を記録した議事録ないしそれに類するものが作成されていないということは、そもそも有識者会議の委員の発言は、後世の検証・評価に付されないことを前提とした無責任なものというほかならない。二つの有識者会議の委員が、会議非公開とするのみならず、自身の発言内容が未来永劫明らかにならない前提でしか発言できないという条件で重大な政策形成過程に関与しているとするならば、そもそも政策形成の妥当性そのものに重大な欠陥があるといわざるを得ない。また、そのような条件でしか委員を引き受けられないと各委員が認識しているとするならば、それはそもそも委員の委嘱を受けるに値しない人物ということになる。政府としても説明責任を果たしえない人材を政策形成に関与させたことになる。
また、有識者会議において、議事録の作成を禁止したと議事要旨に記載がない。
以上のことから、処分庁が重大な政策形成の欠陥を放置しているとは考えられず、また有識者会議の各委員もそもそも引き受けるに値しない人物が委嘱されているとも考えられず、議事録ないしそれに類するものは作成されているはずである。
2 処分庁職員の作成したメモの行政文書性について 諮問庁は、処分庁の職員が作成した議事内容を記録したメモは、当該職員が議事要旨の案文を作成にあたって参照するために作成したものであり、当該職員が単独で使用しており、組織的に利用されている事実はないとする。
しかしながら、職員は議事要旨を作成するという暗黙ないし明示の職務命令のもとで議事内容に関するメモを作成しているものである。その利用は、形式的には議事要旨作成を担う職員一人が用いるものであるとしても、それは単なる形式に過ぎず、議事要旨作成という職務の遂行上必要な範囲で用いられるものである。したがって、職員が一人で用いていたとしても、それは形式的にそうなっていただけであり、その内容は組織的に用いられるべきものである。
また、会議を非公開で行っており、その議事内容については、一定の組織的管理が行われることを前提に、メモ等の作成が行われているはずである。そうしなければ、非公開で行われた会議の内容の管理が適切に行われないことになり、各職員の個人の裁量に委ねてその管理が行われることはありえない。
以上のことから、処分庁の職員が作成した議事内容を記録したメモは、個人メモではなく、行政文書に該当する。
3 議事概要以外の記録の不可欠性について 諮問庁は、議事要旨及びホームページで公表している資料、審査請求人の情報公開請求により公開したその余の資料により、議事経過は知ることができるとしている。
しかしながら、秘密保全法制などのセンシティブな法制やシステムの構築に当たっては、何を選択して何を選択しなかったのかという取捨選択や、どのような背景のもとに発言が行われているのかという有識者会議の委員の発言内容、その位置付けが重要な意味を持つ。有識者会議の委員構成が、その報告書の信用性や権威を裏付けるものとして社会的に提示されることになるが、そもそも複数の委員が検討にかかわり、多様な意見が出された上でこのような報告書ができていることを示さなければ、報告書が出来たプロセスの説明としては極めて不十分である。そのため、すでに公開されている、あるいは情報公開請求により公開された行政文書だけでは、プロセスの一端を知ることはでき、それを追うことは可能ではあるが、肝心の多様な立場の意見の反映という経過を知ることはできない。資料等と誰が何を言ったのかを示す議事録ないしそれに類するものは、補完的な役割を担っているというべきである。
以上のことから、議事要旨以外の議事内容を記録した議事録ないしそれに類するものは不可欠であり、作成されていなければならない。
以上