改めて、足もとから考える

 
 政権が代わり、統治構造の転換が試みられています。1か月程しかたっていないので、実質的な転換がどのように成し遂げられるのか、あるいはそうならないのかが本質的に見えてくるのは、ずっと先のことでしょう。単に、どう変わるのかを高みの見物をしながら論評するのではなく、変わる必要があると思う人々が変化を後押しすることが必要でしょう。

 さて、情報公開クリアリングハウスといえば、ここのところなかなか情報公開について発信できていません。原因はいくつかありますが、その一つに、「情報公開」を進めるためにどうするか、何をするかが、社会の中での大きな視点に立ってまとめきれていないことにあるように感じています。

 情報公開法や情報公開条例が制定され、制度や運用にもいろいろ課題・問題があり、非公開等を争う不服申し立てや訴訟も起こされています。制度論として、なすべきこと、なされなければならないことはたくさんあります。しかし、ややもすると、制度をどうするか、どう解釈すべきかという細かい、技術的な議論に小さくまとまりがちで、それはそれで必要ですが、それだけで情報公開が進むわけではありません。

 「情報公開」は、いくつかの視点でどう進めるか考える必要があると思います。ひとつは、権利として情報のアクセスを保障すること(情報公開制度)、もうひとつは、必要な人に必要な情報が公開される仕組み・社会を作ること、3つめは、情報を公開する目的にかなった内容、方法の情報公開をすること、そして、政府が生来有している負託を受けた機関として要求されているものとしての情報公開。

 これ以外にさまざまな視点があると思います。ただ、言えることは、今、「情報公開」をより具体的な制度、政策として進めるためにはもう一度、議論を足元からし直すことかなあと考えています。

 というわけで、少し前に理事の皆さんに投げかけをしたところ、その必要性を感じていたのは私だけではなかったということが確認できましたので、近く、一度理事で集まって、まずは課題・論点を出し合って、目指すべき方向を議論することになりました。

 今さら、というか、改めてというか…。高みの見物に終わらず、目指すべき社会に向けて取り組みをより進めるための契機になればいいなあ、と思っています。
 
by clearinghouse | 2009-10-16 00:05