いろいろなことが動き出すタイミング

 情報公開法の改正の検討が始まって、ふと思った。このタイミングって何だかすごいと。

 情報公開法の制定への道筋がついたのは、前の政権交代の細川政権。一度ついた道筋は、政権が変わっても脈々と続き、法制定にいたる。国会では一部が修正され全会一致(参議院では反対者1名あり)で成立したけど、その前提は法付則で施行後4年以内に見直すということでした。

 ところが、施行から4年後、見直しの検討は確かにしたけど、運用の見直しでお茶が濁されてしまった。このとき、政府の見直しと時期を並行して民主党で情報公開法の見直しの検討と改正法案が作られていました。

 その後、沖縄国際大学の米軍ヘリ墜落事故関係の情報公開訴訟での検証物提示命令の抗告訴訟で、情報公開訴訟におけるインカメラ審理を否定しない最高裁判断と、インカメラ審理を違憲としない最高裁判事の意見が2009年1月に出ました。ずっと政府が導入に慎重であったインカメラ審理は、最高裁で個別法で規定されていないからできないと判断され、逆に法の不整備の問題になりました。

 2009年3月には、沖縄返還密約問題の情報公開訴訟が提起され、いわゆる密約問題でもいろいろな証言、資料が出てきて、改めて政府の記録管理と情報公開のあり方(要はアカウンタビリティと知る権利の問題)が強く認識され、信頼できる政府とは何なのかが問われてきました。

 そして、情報公開法の基礎となる制度である公文書管理法が2009年6月に制定され、知る権利の保障と政府のアカウンタビリティについて、今度は行政組織の中を変える方向に動きうる法ができました。

 いずれも政権交代は想定されていたけど、それとは関係なく地道に取り組まれてきたもの。そういうことの積み重ねが、今、とても生きていると思ったのでした。そして、これまで情報公開制度は行政法の枠の中で論じられることが多かったけど、改めて憲法という中で問われるようになったのかなとも思う。
 
 こんなことを思ったのは、今年の憲法記念日の特集では少なくとも私が聞かれた範囲でも、新聞2紙が知る権利について取り上げて、そのうちの1紙は毎日新聞の以下の記事(もう1紙は地方紙でWEB版では確認できなかったので、どんなものかわかりません。)。

 今のような機会は、偶然の一致ではなく、無意識の必然という感じでしょうか。

特集:きょう憲法記念日 知る権利、集まる注目 動き出した情報公開法改正(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/seiji/archive/news/2010/05/03/20100503ddm010010005000c.html


 ところで、ここのところ体調不良につき、しばらく無理は禁物みたいなので、回復するまでの2ヶ月くらいはかなり緩めにお仕事します、と宣言してみる。きっとできないだろうけど・・・
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by clearinghouse | 2010-05-10 00:00