第5回行政透明化検討チーム終了

 毎日暑いです。焦げそう、溶けそう。日焼け止めを塗っても、毎日、顔や腕、首筋がほんのりひりひりしているので、もはやちょっと焦げてます。朝は9時を過ぎるとだいぶ屋外の移動がきつくなってきました。第5回行政透明化検討チームは、開始時間が10時。暑さにやられて足取りも重く、会議に出席してきました。

 第5回で実質的な議論は最後。次回は30日開催だけど、これまでの検討で出された論点をもとに、情報公開法改正の考え方の大臣案が提示されることになっています。途中までよく検討チームの性質を理解できていなかったけど、結局は参集者は様々な論点や考え方を示し、最後の政治判断のための地ならしをするということだったというのが、今の私の理解。

 だから、検討チームのメンバー間でも意見の対立あり、ほとんど神学論争的になってしまうものあり。たぶん、情報公開請求者がどんな思いをしているか、ということに思いをはせることを使っていない人に期待することが違っているのかもと思うところもあり。そう言って区別をするのはよくないので、想像してもらえていると思うようにしている。でも、情報公開制度を使うときは、請求者は何か問題を解決したいなどの目的を持っているので、単に情報が出るかでないかが問題なのではなくて、公開されないと問題解決自体が阻害されるということなのであって、そういう意味でとっても言葉では尽くせない思いを抱えるんだよね。

 そんなわけで、いくつか私なりにこだわってきたことがありましたが、行政透明化検討チームはなぜか回を追うごとにとっても資料等のWEBへの掲載が早くなってきたような気がする。すでに下記に掲載されています。会議当日に掲載とは、素晴らしい!

http://www.cao.go.jp/sasshin/hatomimi/shokuin/shokuin-joho-kokai/summary.html

 今回検討していたのは、以下の「情報公開制度の改正の方向性について」に関する論点整理(補訂版)」。
http://www.cao.go.jp/sasshin/hatomimi/shokuin/shokuin-joho-kokai/pdf/05/05_docu_04-01.pdf
 


 検討した順ではなくて、資料のページ順に書くと、まずは不開示事由の個人情報。私自身はずっといわゆるプライバシー型にすべきという意見。これに対して、もっぱら論争の相手になっていたのは、個人識別型を堅持する藤原教授。これは、今のところほとんど出口のない議論。でも、これって請求者の苦い思いがプライバシー型を求めているのだ。というのも、個人識別型の規定で非公開の範囲を不必要に広く定められて苦労し、公務員の氏名の公開など課題が出てきても一向に制度改正はなされずに放置され、ようやく改正になったと思うとさしあたり課題になっている部分だけつぎはぎ的に措置をする。次の課題がわかると、また改正にはすぐならず、放置された上に法的根拠のない運用の問題で努力するといわれたり…。

 なので、あくまでも私自身はプライバシー型にこだわったけど、論点整理では折衷的なまとめになっている。要は、公務員の氏名等の公開規定に、私的諮問機関も含む第三者機関の委員の氏名等の公開も措置するという考えが一つ。そして公表情報の場合に公開するという規定に、「公にすべき」という価値判断を含む文言を追加するという考え。今より良いけど、また何かあったらつぎはぎで但し書きを増やしたり修正するのかと思うと、ちょっと気が重い。

 ちなみに、この個人情報の扱いについては、間もなくはじまる消費者委員会個人情報保護専門調査会で検討するよう申し送りになりました。でも、結局この件を議論をする面子は今と変わらないので、自分でもとっても複雑。何だか、考えるだけで疲れてきた。

 次いで、内閣総理大臣への報告と内閣総理大臣による措置要求。これは、公益上の裁量開示規定がほとんど機能していないことから、高位の判断によって機能させる道をつくるためのもの。論点整理では、全部不開示はすべて総理大臣に報告がされ、一部不開示については不服申し立てがされて、審査会の答申が出た後に、総理大臣に報告、協議をして採決・決定をするとしていました。私自身は、不服申し立てが審査会に諮問される前の段階でこの手続をいれてくれれば、請求者はもっと早く情報の公開を受けられるのではないかとと思うので、審査会諮問前と言ってみたけど、一蹴。この項目については、松村教授と橋本教授の間でも見解が分かれている。

 次が開示期限の特例。上限を120日にするという論点だったけど、いつの間にか120日は標準処理期間で、今の特例延長規定は残すような論点整理になっていたので、ここは意見を言いました。要は、今回は決定期限を超過した場合のみなし拒否規定を設けることになっていること、そして120日が標準処理期間になってしまうと、単なる努力目標になりかねないこと、そして120日を超過することが違法・不法ではない場合、みなし拒否がどうなるのかなどの問題があると考えたから。だから、120日を原則として、それを超過した場合は違法な遅延状態になるので、みなし拒否を請求者が選択できるようにすること、ただし、不服申し立てしたりすることが必ずしも早く情報の公開を受けることにつながるとは限らないので、120日を超過する時点で少なくともこの先の見通しの情報提供をすることで意見を述べてみました。

 手数料については、開示請求手数料の廃止は方向性として一致。ただし、商業的請求の場合は開示請求手数料を徴収することとなりました。請求者の懸念としては、何を商業的請求とするのかなので、そこは確認。開示請求書に記載された請求者が株式会社であるとか、住所がそうであるなどの外形的な事柄から判断をするということなので、それであれば私的にはOK。

 開示実施手数料(コピー代など)は、「学術的利用、報道機関の代表による利用、非商業目的の調査研究その他の公益減免規定を施行令に規定する。」と整理されました。情報公開法の規定だと、減免に関する規定で「その他特別に理由」にどのような場合が該当するかを施行令で前述のように定めるということです。ただ、法律本文をいじらずに施行令だけで措置するだけで良いのか疑問だったので、それについては意見を言いました。手数料関係では、濫用的請求についても論点整理されているのですが、時間がなくて議論できていません。個人的には、気になっている部分がいくつかありましたが…

 審査会への諮問は、不服申し立てを受けてから14日以内の諮問など、諮問までに期限を区切る改正を行う方向性は一致。でも、審査会でも審査の長期化がみられる状況なので、諮問期間を短くしたことだけで、権利救済の短縮には必ずしもならない。なので、短縮を考えるのであれば審査会の標準処理期間もあるべきではと意見を述べたところ、橋本教授から一喝。行政機関の義務である諮問を早くさせるということと、個別の審査で起こっている長期化は別の問題だから、要はそこをごっちゃにするなということでした。

 審査会では、実質的な審査をしている中で長期化せざるを得ないものもあるということだったので、時間がかかっても申立人の不利益にはなっていないということなんだと思う。これは、私も自治体の審査会委員をしていたことがあるのでよくわかる。でも、私はそう言ってしまうことを、一生懸命審査しているから仕方がないというエクスキューズであるとずっと考えてたので、むしろ、かかわっている審査会のあり方への問題意識に変遷したという経緯があります。なので、わかるけどそうですかとはいえないところです。

 情報公開訴訟の関係は、ヴォーンインデックスの部分で意見を述べました。訴訟手続きとしてではなく、審査会手続きへの注文でしたけど。要は、7月9日の審査会事務局からのヒアリングで、平成17年度以降ヴォーンインデックスの作成が0件であること、ヴォーンインデックスとヴォーンインデックス的なものとがあって、後者は作成されているようだが両者の違いに明確なものはないようなので、審査会手続きでのヴォーンインデックスの活用がまずはあるべきという意見を言いました。メンバーの中島さんも、審査会でヴォーンインデックスの活用と、申立人へのその情報提供について意見あり。

 政府周辺法人関係の情報公開については、橋本教授の提案があって、行政刷新の枠の中でさらに検討を進めてもらうことになりました。ただ、私としては、政府周辺法人と民営化された法人の問題は質が違うところがあるので、分けて整理をして検討してもらえるよう、特にお願いをしました。ここの項目のまとめに、一般的な情報提供に関する論点が入っているので、それも論点整理での扱いを整理してほしいことも注文。

 その他にも、いくつか意見を述べたところあり。しつこくしつこく言ってきて、論点整理の最後の方に「行政文書」の問題について入れてもらえたけど、意見交換や議論する時間なし。でも、行政文書の定義については、公文書管理委員会への申し送り事項とされるべきとなったので、先の目が出てきたかな。うるさいやつと思われるの覚悟で、空気は読んでいてもそれを無視して言った方がよいと思うことは基本的に会議の場で述べたり、書面で出してきました。でも、さすがに法改正にはなじまないけど運用上の問題・課題は話ができず。次回の大臣案が出てくる会合も2時間を予定されているので、少しそういう話もできるのでしょうか。

 大臣案はどんな内容で出てくるのでしょうか。
 
by clearinghouse | 2010-07-22 23:45 | 行政透明化検討チーム