公文書管理法 パブコメ案件 内閣府

 今日は、衆議院議員会館で、内閣府の担当を招いた8月13日までパブリックコメントをしている公文書管理法施行令素案と行政文書ガイドライン素案等々についての勉強会へ行ってきました。パブコメは今回が任意のもので、9月に2回目のパブコメ予定。こっちは施行令に関しては法定のもの。いろんなことがどんどん早く進んでいくので、気分だけ、気のせいな気もしますが、なんだかキゼワシイ…

 ちなみに、公文書管理法の施行令案等々は、以下をご参照ください。
 http://www8.cao.go.jp/koubuniinkai/oshirase/goiken1.html

 勉強会では、第1回公文書管理委員会で配布された素案が使われていたので、実際の上記パブコメで出されている資料の行政文書管理ガイドラインの方が4ページくらい多い。公文書管理委員会の第1回会合での委員意見、その後の委員意見を踏まえて一部修正したからで、修正箇所は、管理体制で国家公務員法や刑法での罰則の言及の部分と、研修に関する部分が独立した項目になって留意事項を加筆しているようです。ページ数が増えたのは、一部レイアウトの関係かなと思う部分もあるので、大きな本筋にかかわる修正はないよう。

 最初にスケジュールの説明が内閣府からあって、その後に施行令案とガイドライン案の説明あり。スケジュール的には、8月31日の第2回公文書管理委員会では国立公文書館利用規則素案が出てくるとのことで、既定の予定で利用規則のパブコメも予定通りに9月に実施。

 この利用規則の関係では、個人的に最も関心があるのが、公文書管理法の利用制限の規定の審査基準がどういう手順でできるかということ。公文書管理法の利用制限の規定は、情報公開法の不開示規定をそのまま準用しているのですが、一方で公文書管理法は時の経過を考慮して利用制限規定の適用を行うとしています。しかし、まったく情報公開法と同じ規定ぶりでどう考慮するのかは、国立公文書館利用規則や審査基準で書き込むべきものだと思うのですが、困ったことに国立公文書館は独立行政法人。行政機関であれば、行政手続法の適用を受けるので、その限りでわかることはあるのですが、こちらは適用がなく裁量的なものになるので、何をするのかが読みにくい。

 一応利用規則はパブコメが予定されているので、利用制限基準が書かれるのか、書かれるとすると、審査基準的なのか質問してみましたが、利用規則に何か書かれるようですが、審査基準とは異なるよう。国立公文書館が利用規則とは別に審査基準を作ることになるのかなと理解しました。それにしても、今の国立公文書館利用規則には利用制限に関する基準が盛り込まれていますが、情報公開法の規定をそのまま準用した公文書管理法の利用制限規定では、今のレベルを維持することができるのか、いろいろ不安が。素直に規定を読んでしまうと、時の経過を考慮してもちょっと無理があるかなと思うものもあり。最近この関係の原稿を書いたので、その時いろいろ考えてみたけど、う~んと何度も唸ってしまいました。

 施行令案と行政文書管理ガイドライン案については、いろいろ質疑がありました。

 まず、保存期間で公共事業では直轄事業として実施されるものが事業終了後5年と設定されていることについて質問あり。全体の大きな計画・方針が100年単位で作られている場合、保存期間はどういう設定になるのかということでしたが、個別事業ベースが基本として想定されているよう。紙媒体中心なので書庫がパンクするという説明がありましたが、それは電子媒体ベースにすれば良いかとも思うので、この辺は、まあ何というか、という感じでしょうか。それよりも、この基準は「直轄事業」ベースの話なので、直轄事業だけがこういう設定で良いのかなとちょっと別に疑問に思ったところ。

 次は文書管理システムがどうなるかについて。ガイドライン素案では、平成24年度までに政府全体の一元的な文書管理システムを導入する必要があるという、文書管理業務の業務・システム最適化計画に基づく言及があるのですが、どういう仕様になるのかという質問。一元的な文書管理システムでは、電子媒体と紙媒体の双方の管理に対応し、新しい行政ファイル管理簿にも対応したものとなると思うのですが、これについては、仕様は別に質問した人が問い合わせをしてるので、そこで話をしてもらうことに。特に、質問をした方は電子文書の管理という観点でシステムの仕様について質問をしていたのですが、内閣府の担当者からは、いまだ紙文書中心の管理という話があり。

 これについては、私も少し質問というより注文。今の行政文書ファイル管理システムは、各省庁ばらばらの文書管理システムから定期的に総務省が情報の提供を受け、政府全体のWEB上で公開されている行政文書ファイル管理簿にデータを加える作業をしていて、各省庁のシステムでできることはばらばら。それを一元的なシステムにするので、システム上できることは共通になることは大きい。でも、紙保存であっても電子媒体であっても、このシステムによってどういう管理体系になるのかということは、全体の管理ルールの問題なので、その全体像を新しいシステムを前提に示すのが本来なのではということを言いました。そして、その中で電子媒体の特性を念頭においたどういう管理ルールがそこに埋め込まれるのかがないと、個別の問題の話にはなっても、全体の管理システムと公文書管理法の実効性がどう関連するのかわからないということも言いました。なので、この辺は、実際には実効性担保にかかる大きな課題だけど、その課題や全体のイメージがないままに施行令やガイドライン等々ができていくのは、やはりちょっと問題かもと改めて思いました。

 ちなみに、ガイドラインは今後各省庁が規則を策定する際に参考とするものになりますが、各省庁の規則は策定にあたって内閣総理大臣の同意が要件となっています。この同意の手続は、年内を予定しているとのことでした。ガイドラインと異なる規則が出てきた場合については、各省庁の独自性としてガイドラインと異なる基準を設定するのであれば、それについての十分な説明責任があるので、説明がなされなければ同意にはならないだろうとのこと。この規則は、行政手続法に基づくパブリックコメントの対象になるので、策定前に案の公表→意見聴取の手続は行われることになるということなので、一気に各省庁から出てきたときは、タイヘンダ。
 
 何を公文書とするのかについても質疑あり。特に調査委託等を行った場合の報告書の根拠となる基礎データなどが行政機関によって取得されずに不存在になる事案が出てきていることに対しては、基礎データなどを適切に取得とまではガイドラインに書いてあるのですが、結局委託契約時の仕様書に書かれていないとなかなか難しいこともあるので、仕様書で対応するなどもう少し明示すべきではないかという意見が出ていました。

 その関連で、何が行政文書になるのかという話に。何が個人メモとして扱われるのか。実際にはかなり微妙というより、明らかに行政文書と思われるものが個人メモ扱いされていることなどの具体的な話がありつつ質問。はっきりした回答はないものの、検討するという返答はあり。どういう段階であれば個人メモではなくなるのか、ということは要ははっきりしない。行政機関側から国会議員へのレクの際にとられるメモも、どの段階から公文書になるのかという話も。手書きメモ段階では当たらないけど、清書された時点ではあたるだろうというような話。でも、結局情報の性質によってはそういう区分が本当にできるのかなという疑問はあり。この点は、行政透明化検討チームから行政文書の定義の問題は公文書管理委員会に申し送りになるかなという方向なので、今回のパブコメとは別に一度ちゃんとやってもらった方がよいところですね。
 
 まだまだ質疑があるのですが、今日は疲れたのでここまで。次に続く…
 
by clearinghouse | 2010-08-11 23:10