調査のため、80近い自治体(市町村)に情報公開請求(ないし、情報公開の申し出)をしたところ、いろいろ良くも悪くも発見があった。

 一つは、請求権者の定め方。都市部を中心にいつもは条例を見ているので気づいていなかったが、請求権者を「住民」としている場合も範囲がいろいろだということ。請求権者がいわゆる住民と限定されている場合は、①住民、②在学在勤者、③事務所・事業所のある法人・団体、④利害関係者というのが通常。しかし、町村部を中心に、場合によっては市部でも利害関係者を含んでいないところがある。ふるさと納税などがあるのに、これはどうなんだろうと思うところ。

 二つ目は、請求権者ではない者に対する「任意の申し出制度」もバリエーションがあることに気づく。任意の申し出とは、権利としての請求は認めないが、公開に申出を受け付け、自治体には公開する努力義務を定めているもの。通常は、請求権者外に広く認めるのが一般的だが、いくつかの町村部では「研究目的による任意の申し出」に限定をしているところがあった。

 三つ目は、東京に隣接している自治体も含めて、結構な数の自治体で請求や申出に当たって、請求者の印が必要だったり、請求者の生年月日の記入が必要だったりするところがあること。これは結構驚いた。請求者の生年月日って…。印鑑も…。規則等で決めていたりするので、生年月日は記入したけど、印鑑については諸事情によりとりあえず押さずに出して、連絡があったら再送で対応中。こういうのは、今どきの手続では珍しいかなとも思う。

 四つ目は、規則のこと。情報公開条例の施行に必要な事柄を通常は「情報公開条例施行規則」とか、こんな名前でつくるものだが、「首長が保有する行政文書の公開に関する規則」というような名前で規則を作っているところが福島県内に多かったこと。例規集で調べる時、情報公開条例と規則が通常は並んでいるので、それで確認をするが、規則の名前が別物だと規則があるのかどうか気づきにくい。福島県内を中心に規則がないところがあり、おかしいなと思って調べたら、条例の施行規則が別物の名前になっていることを発見。たまたま、事務取扱要領が掲載されていた自治体の例規集からたどってやっと気づいたので、一つの自治体しか見ていないと気づかないかも。別物の名前は、どの自治体も同じような名称でつくられているので、どこかの自治体で作ったものがそのまま普及したものと思われる。こういうのも、ちょっと面倒くさい。

 そして、余談だけどこれだけ請求をしているとたくさん電話がかかってきて、どういうわけかどこから電話が入っていると、別のところから着信が何件も入り、通信履歴がえらいことになっている。請求書類が届いたことの確認を電話でしているところが多いようで、それと共に、請求の処理手続の説明のためというところもある。しかし、電話が終わるとなぜしばらくかかってこないという…。就業間際と昼食後の時間にその傾向が。誰か見ているのかと思うくらい。

 ここのところ、情報公開請求は国が中心で、他に請求しても都道府県くらいだったので、ときどきは必要があれば市町村部の制度もチェックをしないとならないと思ったところ。今回は、とても良いプラクティスになったなと思う。
 

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by clearinghouse | 2015-02-09 21:41