週末から風邪をひいてしまいのどがおかしいので、声が別人。電話に出ると、いつもは名前の確認をしない人にも必ず「三木さん?」と聞かれてしまう。せきも出るので最悪。

 その風邪をおして、15日は長野県情報公開審査会、個人情報保護審査会の開催日なので、一日勤務先を休んで長野県へ。審査会委員として2期目。今の任期は11月いっぱいなので、残りはあと少し。審査会は、会議に出席することもさることながら、やはり準備に時間がかかる。だから、いつも審査会の日は寝不足気味。この日も、行き帰りの新幹線では爆睡。不服申し立ての審査をするというのは、情報公開制度の解釈に個別の事案でじっくり向き合うことになるので、とっても有意義。合理的、妥当な判断は何かを考えるというのは、とてもエネルギーのいることだとつくづく思う。

 ところで、ここのところ、政治資金に関する動きが身辺では多い。原因は、政治資金データベースだ。政治資金データベースはJANJANというインターネットメディアを運営している日本インターネット新聞社と情報公開クリアリングハウスの共同プロジェクトで、すべての政治団体の政治資金収支報告書要旨をデータベース化して検索性をつけ、かつ国会議員に関連する政治団体を国会議員名で名寄せができるというもの。かなり画期的と自画自賛してしまうこのデータベースは、いろいろな事情で作業が非常に遅れているが、言いだしっぺが私なので、今でもこのクリアリングハウスの中では私の担当で、データベースの構成やデータの収集、情報の整理、国会議員と政治団体の関連性の調査などなどを時間を見つけて行っている。

 このデータベース自体の構築は2年くらい前から行っており、さらにさかのぼれは構想としては1999年からあるが、構築を始めた当時は政治とお金の話はまったく主流にならないご時勢だった。しかし、どういうわけか作業をしている間に政治とお金の問題は一気に政治的にはメインストリームに出てしまった。そこで、それを狙ったわけではないが別のタイミングの都合で、とりあえず少しデータを入れたβ版を今年の3月にオープンさせた。そうしたところ、それがいろいろ紹介される中で、徐々に知られるようになり、また、こちらには元データ自体が全部あるし、データベースのために7万団体以上の政治団体をデータベース化し、国会議員の関係情報もデータベース化してあるので、それをもとに普通は探しにくい情報を比較的容易に探せるところまでは来ているので、いろいろと協力の依頼や、共同プロジェクトへのお誘いなどをいただくようになったというわけだ。

 その中の一つとして、東京財団、構想日本と日本インターネット新聞社、クリアリングハウスが共同で政治資金収支報告書の実態の調査と、政治資金規正法の改正についての提案を行うプロジェクトを進め、17日は衆議院議員第一議員会館内で「見えないカネから見えるカネへ─ 政治資金の徹底的な情報公開を ─」という政策ディスカッションを共催で開催した。またもや勤務先を早退して、会場にすべり込んだ。ゲストは、郷原信郎さんと黒岩祐治さん。郷原さんは今は横浜桐蔭大学法科大学院教授だが、元検事。検事時代に自民党長崎県連事件を担当するなど政治資金関係の事件をいくつか扱っている。お話を聞いていて、法で定められている義務の厳しさと政治資金の実態が非常にかい離していることがよくわかった。黒岩さんは、「報道2001」でおなじみのフジテレビのキャスター。会場には、報道関係者と国会議員、議員の関係者でいっぱい。このディスカッションが、領収書添付問題に集約されつつある政治資金規正法の改正問題について、それでは問題解決にならない、もっときちんとした議論を、ということで始まったものなので、その意味では成功のように思う。発言する予定はまったくなかったが、最後に共催団体としてあいさつをと司会が気を使って下さって振られたので、急だったが政治資金データベースの紹介などしつつ、ちょっとだけごあいさつ。終了後は会場では何人かの議員に久々にお会いしたのであいさつしつつ、名刺交換の嵐。

 そのあと、別の場所で某民放テレビ局と打ち合わせ。こちらも政治資金がらみの話。すでに私個人としては2回ほど話をしてきたが、政治資金データベースのパートナーである日本インターネット新聞社の社長と先方のしかるべき方の間で手打ちをしていただく。これで協力しやすくなった。そして、これからたぶんというか、確実に番組の制作に一部協力することになるだろう。この他にも政治資金関係ではいろいろ話が飛んできていて、しばらく政治資金がらみの動きには事欠きそうにない。
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by clearinghouse | 2007-10-19 01:59

更新再開

 諸事情により長らく更新できていなかったけど、更新再開。気が向いたら更新する程度の緩い感じで続ける予定。日常の仕事としては情報公開の世界から離れたが、それでも生業の片手(片手ではすんでいないところもあるけど)でいろいろなかかわりがあるので、その出来事と、いろいろ日々考えたことを書き連ねていこうとは思う。

 10日は、勤務先を早く出て夕方からの会議に出席するため神奈川県庁へ。神奈川県は今年で情報公開条例制定25周年だ。私がこの世界に足を突っ込んだのは1992年のことで、すでにその時点で制定から10年経過していた。思えば、私が最初に訪ねた情報公開の窓口は神奈川県で、県庁の少し上の階に受付窓口があり、あまり良い印象を持たなかった記憶がある。同じ日、逗子市の情報公開の窓口も訪ねだが、開放的でアクセスしやすい窓口で両者の違いに驚いたことも記憶している。そういえば、1992年以来15年以上も連載させてもらっている月刊誌の最初の原稿は、この窓口比較だったような気もする。

 話が脱線したが、神奈川県庁に行ったのは、情報公開条例制定25周年を記念して11月に県主催で情報公開・個人情報保護フォーラムが開催されることになり、そのフォーラムのパネリストとしてお招きいただくことになったので、その打ち合わせのためだ。私がパネリストをつとめるのは、第一部の「情報公開と市民参加」 。短時間だが、市民がどう使っているのか、どのような課題があると考えているのかを話す予定。第二部は「個人情報保護と日本社会」。平日の午後だが、ご関心のある方は以下にプログラムや申し込み方法が掲載されているので、ご確認ください。

http://www.pref.kanagawa.jp/press/0709/059/index.html

 このフォーラム開催に当たっては、今回も含めて3回の会議が開かれている。いずれも参加させてもらったが、第2部の個人情報保護制度に関して交わされた話には、いろいろ考えるところがあったので、これについては時間がある時にでも書こうと思う。

 翌日(11日)の午前中は、東京高裁へ。司法試験委員会の議事内容の録音テープが行政文書ではないと不存在になったことを争っている訴訟の控訴審で、結審した。東京地裁では原告である私が敗訴しており、控訴していた。被控訴人である国はほとんど反論なし。判決日は12月20日。当初は行政文書性を争う訴訟だったが、今の時点での私の個人的な関心は、拒否処分の理由の追加と取り消し訴訟と義務付け訴訟の関係に移りつつある。

 本件は行政文書ではないとして不存在になったが、東京地裁では録音テープの行政文書性は認める内容の判決だった。しかし、開示の義務付け請求も上乗せしたこともあってか、不存在処分の取り消し訴訟だたはずが、不存在処分も不開示処分も拒否処分としてとらえられ、取り消し訴訟の中で録音テープの不開示処分該当性も判断し、取り消し訴訟部分で敗訴。義務付け請求は取り消し請求と一緒に提起されなければならないが、この場合の「取り消し請求」に対する判断と義務付け請求の判断が表裏一体だとすると、不存在決定の場合に公開義務付け請求することは、かなりリスクのある選択のような気がしてきている。まずは判決を見なければならないが、再び敗訴の可能性が高いと思うので、上告の際にどのように争うかは考える必要があるなあ。

 これとは別に、新件を提訴予定。訴状は夏休みにエクスターンシップでクリアリングハウスにきた法科大学院の学生が書いてくれたものがあるので、その内容を確認して修正等をしなければ。さらに、別件でやはりどうしても訴訟をした方が良い案件があるので、こちらは本人訴訟でやろうかと思案中。なかなか足抜けできないなあ。
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by clearinghouse | 2007-10-13 21:52