ひそかに?進んでいる、新銀行東京への出資をめぐる住民訴訟。最初の出資金額1000億円のうち、855億円を毀損し、その後400億円を追加出資したことに、都知事と旧・現執行役を共同不法行為があったとして、東京都を相手に、都知事と新旧執行役に対して損害賠償を求めよと、係争中です。私は原告の1人(原告は3人)。住民訴訟の原告はこれが実は初めて(行政訴訟はいくつもやっていますが)。

 新銀行東京の旧執行役に対する東京都からの訴訟もいよいよ始まるかも、ということもあるのか、旧執行役で住民訴訟でも名指ししているお二方が、12月に入って補助参加人として訴訟に参加することになりました。仁司泰正・元代表執行役と丹治幹雄・元執行役。

 この住民訴訟、いろいろ難しいようです。何が難しいのかは理解をしていますが、理解以上の部分は法律家でなければわからない領域でもありまして、素人が手を出すところではありませんね。

 最初の1000億円出資のうち、700億円は起債。そして1000億円のうち、855億円は毀損。借金してまで出資をしたお金のほとんどは、毀損され、残ったのは税金による負担だけ。こういうお金が消えていく東京都政には、リアリティが欠如している、と思ってしまうのは、私だけでしょうか。
by clearinghouse | 2009-12-24 00:00

 12日にクリアリングハウスの理事会があって、いろいろ議論しました。というより、私の頭の中の妄想にとどまっていた、何をすべきか、何を言うべきかを骨子だけですが頭の中からアウトプットしたのですが、意図が伝わらないところもあって、認識の共通化を試みたというだけかもしれない。完全に共通化はされたとは私としては思いませんが、なんとなく1つの円の中におさまった感じです。

 そんな1つの円におさまった感じになった内容は、ある意味当たり間のことです。そもそも、情報公開法の改正など制度の改正・制定が目的なのではなくて、問題解決の手段としてそれが必要であるというのは、今も昔も変わりません。

 しかしそれをどう伝えるか、という段になると、抽象的なものではなく具体的な制度も問題になるのも当然。であれば、関係する制度などをきちんと1つの文脈で整理して、あるべき社会像とリンクさせながら意見をいうべき、ということになる。

 その結果、やはり話が戻るのは「開かれた政府」。情報公開法だけがそれを体現するものではなく、いろいろな制度や政策、そして組織の文化などがあいまって実現されるものなので、全体像を描くのは難しいけど、情報公開という文脈でとりあえずの整理。年明けまでに最終的なとりまとめ予定。

 「情報公開」って、本当に実現するのは大変なこと。「開かれた政府」はもっと大変。どうしたいかを言葉にし、形にする作業も大変。そんなこんなで、時間だけが過ぎていく…
by clearinghouse | 2009-12-21 00:00

 なんだか、極めて忙しい・・・。何でこんなに忙しいのか…。原因のいくつかはわかっているけど、解消できないのが悲しいところ。いろいろ気になることがあるのに、なかなか整理できないのももどかしいところ。

 そんな中でも、少し前になりますが、やはり以下の記事で報じられていることは、触れずにはいられない。

日米密約:沖縄密約文書、現存せず 返還時「肩代わり」、外務省が廃棄か(12月13日 毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20091213ddm001010037000c.html

 やはり、沖縄密約文書は、トイレットペーパーになってしまったらしい。

 外務省は、情報公開法施行前に、とにかく行政文書を捨てまくった。以前に私たちが調査したとき、一番重量としては多かった。以下は、2004年に各省庁の排気量調査を行ったときの、外務省のデータ。情報公開法制定ごろから徐々に増え、施行前年の2000年度にピークを迎えている。報道によれば、このピークを迎える中で廃棄されたということなのでしょう。
c0090033_23125786.jpg


 調査結果の全容は、以下に掲載してあります。

http://homepage1.nifty.com/clearinghouse/research/bunsyohaiki02.pdf

 1960年安保時の核持ち込み密約は、まがいなりにも外務省の一部には引き継がれてきたもの。それだけ、継続的に引き継がなければならないものだったので、幸いにしてすべてが失われていなかったということなのかもしれない。一方、沖縄返還に関しては、継続的にひそかに引き継がれてきた物ではないでしょう。そういうものが失われていく組織文化が外務省にあるならば、やはり外交情報はもっと早い段階で公開され、廃棄されないような仕組みを作るしかないのではと思うところ。

 公文書管理法が施行されれば、廃棄は内閣総理大臣の同意が必要になるので、今までのようには廃棄は出来ない。言い換えると、内閣総理大臣は重大な決定をするということでもあります。どういうふうに、これまで起こった問題が解消される可能性があるのか、解消するのかを具体的に考える必要がありそうです。

 ここで紹介できていないが、オバマ政権での開かれた政府に関する政策展開は、彼の地のNGOの評価は厳しいところがあるものの、なかなか面白い。追々、ここでも紹介したいけど、その前に締め切りを当に過ぎた原稿を書くという、現実逃避をしたい事柄をまずは片付けなければ・・・
 
by clearinghouse | 2009-12-17 23:22

 12月5日付の朝日新聞で、次期通常国会で行政不服審査法の改正案提出に向け、総務省と行政刷新会議で共同で検討チームを設立するとの報道。

 行政不服審査法は抜本改正案が過去に提出され、審議されずに先の総選挙で廃案になったもの。過去の法案も決して悪いものではなかったけど、検討チームを発足させるということは、過去の法案内容殻の変更があるということだろうと思う。情報公開・個人情報保護審査会を行政不服審査会に衣替えするというところで、いろいろ議論があったところで、個人的には情報公開・個人情報保護審査会が一般的な行政不服審査会になるのは反対の立場。

 そうこう考えているところでふと思い出したのが、個人情報保護法見直しに向けて動き出したこと。

<個人情報保護法見直し>消費者委員会が専門調査会
 個人情報保護法の見直し問題で、消費者委員会の松本恒雄委員長(一橋大法科大学院長)は9日、委員会の下に有識者による「専門調査会」を設けて見直しを検討することを明らかにした。松本委員長は同日の委員会後、「専門調査会で(監督する各業界に関して)各省庁から話を聞いていくことになる」と述べた。
[毎日新聞社:2009年11月09日19時31分]

 そして、もう一つ、12月5日付の朝日新聞には、仙谷行政刷新大臣のインタビューが掲載されていて、その中で情報公開法の改正にも言及されていました。

 行政救済制度を考えると、おそらくこの3つはつなげて考えるべきものと思います。個人情報保護法の改正は、過剰反応などがその背景にありますが、これは法律の条文の問題ではなくて、運用の問題であったり、地域や社会での信頼関係や社会的合意の問題。私は、苦情として処理する第三者機関が必要だとずっと理解しています。

 そうすると、やはりInformation Commissionerのように、個人情報保護も情報公開も扱う苦情処理機関を設けて、行政救済制度もそこに入れていくことが、よいのではと思うところです。公文書管理法の施行も控え、情報の管理をどう行っていくのかは、明らかにそれぞれでやりますというより、それこそ横串が必要。

 金曜日にクリアリングハウスの理事会があるので、いろいろ議論してみます。
by clearinghouse | 2009-12-10 00:00

 外務省に情報公開請求をした、外務省内の「いわゆる『密約』問題に関する調査チーム」が、省内での調査をほぼ終えたとして、外務大臣に調査結果を報告したと報道されたのが、11月21日のこと。その後、11月25日から「いわゆる『密約』問題に関する有識者委員会」が調査をはじめています。

 有識者委員会が今後省内の調査で特定されたファイル等を検証し、調査結果をまとめるとともに、省内の調査チームも報告を取りまとめて公表するとしているのが1月中旬から下旬。でも、今の段階でどういう報告をまとめたのか知りたい、ということで、とりあえず情報公開請求してみました。

 そうしたら、今日、外務省から電話がかかってきました。1月中旬から下旬までには2つの報告書が出て、それは公表だが、今の段階の調査報告書は不開示になる、という内容。大臣も会見で、今の段階の報告は不開示といっています、というようなお話も。会見を確認すると、11月24日の会見で以下のような発言がありました。

(朝日新聞 倉重記者)少し先の話ですが、公表の仕方で、第三者委員会が纏めた提言書をどういう形で我々に示して下さるのか、まだ決まっていないと思うのですが、それ以外に元となった原本を、例えば開示請求をするなり、我々が見ることが可能なのかどうか、大臣はお考えになっておりますか。

(外務大臣)どこまでそうするかということは、今後の検討課題です。

 すでに省内の調査を終えているのであれば、その時点で公開しても・・・と思うのですが、どうなのでしょう。有識者委員会と調査チームの最終段階での報告で十分と思うのか、それを信じて欲しいということなのかよくわかりませんが、何で十分かは政策的には政権の判断ですが、情報公開法の元では政権の判断で十分かどうかは関係ない。信じてほしいということになると、情報公開制度や記録に基づくアカウンタビリティという文脈から離れる。

 とりあえず、外務省からの電話はこのまま請求を取り下げずにするのかも問われる内容だったので、不開示決定をくださいということにしました。当たり前だけど・・・

 すごく久しぶりに情報公開請求をいくつかしたけど、なんだか政権が変わっても風景は変わっていないのかもしれない、ここは。

 ところで、財務省も沖縄返還時の原状回復費については調査を行うという報道。これ、何年か前に私は開示請求して不存在になったような・・・。財務省でも何かでてきたら、どうしてくれよう、という気分。

財務省も「密約」調査-藤井財務相(12月4日 産経新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091204-00000527-san-pol
by clearinghouse | 2009-12-04 23:03