言葉を失う、とはこういうことかと思わず天を仰ぐ大震災。お見舞いとお悔やみと、そして今の被災者のおかれている厳しい状況と、被災地に対していろんな思いが交錯している人も多いのでは。みなさまは、ご無事でしょうか。

 明日(17日)に予定していた、「開かれた政府を実現するための情報公開法の改正を求める市民フォーラム」は今回の日程ではキャンセルとなりました。月曜日早々には判断していたので、直メールでご案内の方にはお知らせをしていましたが、ブログにのせるのを忘れていました。今後の開催については現時点で白紙で、延期、中止については改めて検討したいと思います。
 
by clearinghouse | 2011-03-16 14:00

 情報公開法改正法案が3月15日に閣議決定されるようです。

 http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011030601000408.html

 何だかとっても良いタイミングになりましたが、以下のようなフォーラムを開催しますので、ぜひご参加ください。

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 開かれた政府を実現するための
 情報公開法の改正を求める市民フォーラム
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 日時 2011 年3 月17 日(木) 11:30~13:00
 場所 参議院議員会館 B107会議室
      地図 http://yj.pn/k0pnnf
      ※参議院議員会館中の入口に案内の者が立っています
 内容 1 情報公開法改正法案のポイント
    2 なぜ情報公開法の改正が必要なのか
     ―情報公開法を利用した事のある市民からの事例報告



 情報公開法の改正法案がこの通常国会に提出されます。
 情報公開法が施行されて2011 年4 月で10 年になります。10 年たった情報公開法は、市民に使われていく中でさまざまな限界や問題が明らかになってきています。こうした節目に、情報公開法のこれまでの運用を踏まえた改正についての検討が内閣府行政透明化検討チームで行われ、情報公開法改正法案が国会に提出されることを、制度を利用する立場の市民は歓迎しています。
 情報公開法は、さまざまな問題を抱えつつも、開かれた政府、信頼された政府を実現していくためには欠かすことができないものです。より開かれた政府を実現し、信頼される政府となっていくためには、情報公開法を制度を運用する側から見た問題ではなく、市民が積極的に利用、活用できる制度であるべきと考えています。
 そこで、市民にとっての情報公開法を改正すべき意義・意味を確認し、開かれた政府を実現するための情報公開法の改正についての市民フォーラムを開催します。
 ぜひ、ご参加ください。

 主催 特定非営利活動法人情報公開クリアリングハウス
 〒160-0005 東京都新宿区愛住町3 貴雲閣ビル108
 TEL.090-9811-9241/03-5269-1846 FAX.03-5269-0944
 e-mail icj@clearing-house.org
 
by clearinghouse | 2011-03-09 21:56

 3月15日の午後に、消費者委員会個人情報保護専門調査会と公文書管理委員会の会合がそれぞれあります。時間帯がかぶるので、私は個人情報保護専門調査会に出席し、公文書管理委員会の傍聴は断念。とは言っても、公文書管理委員会は所要1時間ということなので、実質的な検討・議論はないということなのでしょうか。

 いずれも傍聴申込が受け付けられています。ご関心のあるほうにどうぞ。

 第5回 個人情報保護専門調査会
  日時 2011年3月15日(火)13:00~15:00
  場所 山王パークタワー 6階 大会議室1 (東京都千代田区永田町2-11-1)
  議題 個人情報保護の状況に関するヒアリング 
        内閣官房情報セキュリティセンター・厚生労働省・経済産業省

 傍聴申込は3月11日(金)の11:00まで。以下でご確認ください。
  http://www.cao.go.jp/consumer/kabusoshiki/kojin/005/kaisai/index.html

 第7回公文書管理委員会
  日時 平成23年3月15日(水) 14:00~(所要1時間程度)
  場所 中央合同庁舎第4号館 12階 共用1208特別会議室
  議題 各施設の利用等規則案 、法施行に向けた取組み状況等、その他

 傍聴申込は3月10日(木)の12:00まで。以下でご確認ください。
  http://www8.cao.go.jp/koubuniinkai/news/news2011/kaisai7.html
 
 っと、サイトからのコピペなのに同じ15日で曜日が違う。公文書管理委員会、日にちと曜日のどっちがあっているのでしょう。第6回委員会では、次回は3月15日と言っていたので、日にちがあっていると思うのですが・・・
 
by clearinghouse | 2011-03-08 23:07

 公文書管理法に関する新刊が出ました。私も何か書きました。

 

情報公開を進めるための公文書管理法解説

日本評論社
右崎 正博・三宅 弘 編
判型:A5判 ページ数:288ページ
定価:税込み 2,940円(本体価格 2,800円)



 目次はこんな感じです。先週手元に届きましたが、まだ他の筆者の分は読めていません(^^;
 よろしければ、是非お買い求めください。

 第1部 公文書管理法とは何か
  第1章 国民共有の知的資源としての公文書
   1 なぜ、公文書管理法か―制定の背景と意義…後藤 仁
   2 公文書管理法制定の今日的意義―沖縄密約問題をめぐる日米の比較から…仲本和彦
  3 メディアと公文書―公文書管理とプレスの役割…山田健太

 第2章 情報公開にとっての公文書管理法
  1 国会での審議―法制定までの経緯…西村智奈美
  2 公文書管理法の内容…森田 明・三宅 弘
  3 情報公開制度と公文書管理法…右崎正博
  4-1 文書・記録保管・活用のあるべき姿―中間書庫・30年原則【残された課題(1)】…紙谷雅子
  4-2 「みんなのもの」として活かすために―利用制限・電子文書【残された課題(2)】…三木由希子
  4-3 公文書管理法から公文書管理条例へ―地方政府の説明責任【残された課題(3)】…後藤 仁
  5 公文書管理に関する各国の取り組み
    アメリカ合衆国…野口貴公美
    カナダ…松井茂記
    オーストラリア…小谷允志
    韓国…韓 永學
    中国…川島 真
    台湾…川島 真
    イギリス…田島泰彦
    フランス…曽我部真裕
    ドイツ…木藤 茂

 第2部 [逐条解説]公文書等の管理に関する法律
  第1章 総則  1条~3条…三宅 弘
  第2章 行政文書の管理  4条~10条…二関辰郎
  第3章 法人文書の管理  11条~13条…三宅 弘
  第4章 歴史公文書等の保存、利用等
   14条・15条…齋藤義浩
   16条~20条…古本晴英
   21条~27条…三宅 弘
  第5章 公文書管理委員会  28条~30条…小町谷育子
  第6章 雑則  31条~34条…小町谷育子
  附 則(1条~13条)…齋藤義浩
  別表第1(第2条関係)
  別表第2(第2条関係)
by clearinghouse | 2011-03-07 12:33

 2週間近くたってしまいましたが、2月18日に私が原告となっている沖縄返還密約にかかわる情報公開訴訟の東京地裁判決が出ていました。一部で簡単に報道してもらっているようです。判決文が3分割でpdf化されています。

 判決1  http://homepage3.nifty.com/johokokai/hanketsu_vsMOFA1.pdf
 判決2  http://homepage3.nifty.com/johokokai/hanketsu_vsMOFA2.pdf
 判決3  http://homepage3.nifty.com/johokokai/hanketsu_vsMOFA3.pdf

 裁判所判断は判決文21ページから。全文で本文が55ページあります。結論は原告の敗訴。この前、控訴しました。

 私の訴訟と同日に提訴されたもう一つの沖縄返還密約の情報公開訴訟は昨年4月に勝訴判決が出て、現在控訴審中。同じ東京地裁(部は別)で勝訴と敗訴の判決が出ていますが、主な違いと考えられるのは、先に判決が出た方は外務省によるいわゆる密約問題に関する調査結果の発表の直後、つまりは判決が書かれた時点では証拠としてこの調査結果が出されていなかったであろうということです。私の方は、すでに調査結果が出て証拠としても提出されていました。

 判決では、いわゆる密約問題について調査報告を引用しつつ、丁寧に経過をまとめている。その中で、行政文書の存否を争う場合も、過去に作成取得されていた文書について一般論として以下のように判断しています。
・・・取消訴訟の原告である開示請求者は、不開示決定において行政機関が保有していないとされた行政文書に係る当該行政機関の管理状況を直接確認する権限を有するものではないから、上記立証責任を果たすために、基本的には、①過去のある時点において、当該行政機関の職員が当該行政文書を職務上作成し、又は取得し、当該行政機関がそれを保有するに至り、②その状態がその後も継続していることを主張立証することになる。
 もっとも、上記のように原告である開示請求者は当該行政文書の管理状況を直接確認・調査することが困難であるのに対し、当該行政文書を保有するものとして開示請求を受けた当該行政機関はこれを調査し得る立場にあることや、行政機関が行政文書を保有するに至った場合、当該行政文書が、通常であれば、当該行政機関の職員が組織的に用いるものとして一定水準以上の管理体制下におかれることを考慮すれば、上記①が認められる場合には、上記のような管理体制に置かれたことを前提として、上記②が事実上推認され、特段の事情がない限り、当該行政文書を保有していたと推認されるものというべきである。
 そして、いわゆる密約にかかる行政文書のうち、原状回復費400万ドルを支払うことについて議論の要約を作成し、そこに日本側(吉野局長)とアメリカ側(スナイダー公使)がイニシャルをサインした文書については、外務省は昭和46年6月頃保有するに至ったと認められ、特段の事情がない限り、外務省がその後も継続して保有していたと推認することが一応できるとしています。しかしながら、外務省の行った調査の結果発見されず、「情報公開法の施行前に、通常の保管場所とは異なる場所に限られた職員しか知らないような方法で保管されていた可能性の高い本件文書①を秘密裏に廃棄し、ないし外務省の保管から外した党可能性も否定できない」としています。

 結論的には、
・・・調査チーム、有識者会議及び欠落委員会による調査は、かなり徹底した調査であったというべきところ、このような調査を経ても本件文書①が発見されなかったと認められるところからすれば、外務省による本件文書①の保有が失われた相当高い可能性があるものと認めざるを得ず、前記アの通り、昭和46年6月頃、外務省が本件文書①を保有するに至ったことが認めら得ることを前提としても、その後35年が経過した本件不開示決定時において、外務省が本件文書①を保有していたと推認することを妨げると件の事情があるというべきである。
 
となっていまして、存在したことは推認されるとしても、現在は失われた相当高い可能性があるということになってしまいました。

 存在したことも、失われたことも裁判所判断は基本的には「推認」を中心になされているように思いますが、現時点での存否については、外務省における調査の結果を受けて、相当高い可能性で失われたと認めざるを得ないということですね。ただ、外務省調査はこの1年あまりの間のこと、私の開示請求は5年前のこと。5年前の時点でどうだったかが本来は問題で、ではいつ失われたのかということ次第では、別の違法・不適法という問題が出てくるので、判決はその部分の判断はまったくしていないのであります。

 ただ、吉野・スナイダー会談の議論の内容をまとめた、アメリカの公文書館で見つかった文書は、日本側においても保有していたと推認されるとしているのは、まったく原告の訴えに否定的ということではないということでしょうか。

 ちなみに、判決文中に出てくる本件文書①~⑥は、なぜか判決中に文書の内容に触れる説明がないので、とても読みにくい。準備書面から、その部分を拾っておきましたので、判決を読まれる方は、ご参照ください。

 本件文書① Confidential Summation of Discussion of Article IV, Para3
 本件文書② Secret Memo
 本件文書③ ①、②に関する報告、記録又は引用した報告書及び公電などの文書
 本件文書④ ①、②に関する翻訳文
 本件文書⑤ 「Secret Memo Noted by D.M.K」と題する書面
 本件文書⑥ ⑤について報告、記録又は引用した報告書及び公電などの文書
 本件文書⑦ ⑤に関する翻訳文
 
by clearinghouse | 2011-03-04 23:17

 情報公開法改正法案が、民主党の部門会議で説明されたとのこと。早速斜め読み。

 法律と行政透明化検討チームのとりまとめを踏まえて、説明抜きにざっと改正部分を抜き出してみる。基本的には、内閣府行政透明化検討チームのとりまとめのラインで改正案ができている。

 目的規定には、情報公開法が開示請求権だけでなく情報提供についての定めるものであること、知る権利を保障する、行政の監視及び参加、透明性の高い民主的な行政の推進という、キーワードはみんな入っている。

 不開示事由は、まずは個人情報。5条1号ハの公務員に関する情報の公開規定は、「公務員等の職及び当該職務の遂行」が「公務員等の職及び氏名並びに当該職務遂行」と改正。その代わりに、氏名を公開することにより職務遂行に支障を及ぼすおそれ、公務員等の権利利益を不当に害するおそれがある場合は、不開示とできる規定が追加されている。また、ニが追加され、審議会その他の合議制機関、私的諮問機関の構成員については、意見表明・説明に含まれる氏名や発言内容は原則公開することとされている。

 法人情報は、任意提供情報に関する規定削除、外交防衛等情報(3号)、犯罪捜査公共安全等情報(4号)は、「行政機関の長が認めるにつき十分な理由」と改正。「相当の理由」から要件を厳しくする選択がとられtている。内閣府行政透明化検討チームの取りまとめでは、「行政機関の長が認めるにつき…」を削除するか「十分な理由」とするか、二者択一的なまとめとなっていたところ、行政的には無難な方に落ち着いたようだ。審議検討情報は、「不当に国民の間に混乱を生じさせるおそれ」という要件は削除。

 部分公開に関する規定(6条1項)は、最高裁判決以来の混乱を収束させる必要性もあるところで、「不開示情報が記録されている部分を区分して除くことが困難である」との規定となる。現行の容易に区分できると、有意の情報が記録されているという要件は落とされた。これで、この間の混乱は収束するといいのだけど…。

 不開示等決定の場合の理由付記に関する規定が9条に追加。法律の条項とそれに該当すると判断した理由をできる限り具体的に記載するとなっている。また、この規定の中には特に不存在の場合についての言及があり、行政文書の作成又は取得、廃棄の有無その他保有の有無に関する理由を記載するとされている。公文書管理法の施行も控えて、この部分大事。

 開示決定期限は、休日を除き14日以内となり、30日の延長規定は残っているが、延長通知がなされない場合は、開示請求者は不開示決定が行われたとみなすことができる規定が追加されている。また、決定期限の特例延長は、手数料の予納規定を設け、その後相当期間内に開示決定をするとなっている。期間の限定がつかず、「相当の期間内」となってしまっている。この相当期間内に決定がされない場合は、不開示決定がなされたものとみなすことができるとなっており、この部分はかなり不服。

 開示請求手数料は、①会社法2条1号、2号に規定する会社その他これに類するものとして政令で定める法人又はその代理人、②営利を目的とする事業として若しくは当該事業のために開示請求をする当該事業を営む個人または代理人、③会社若しくは個人事業者の事業又は当該事業のために開示請求をする当該会社等又は当該時個人事業者の従業員、による開示請求の場合に徴収することとなっている。開示実施手数料は、行政透明化検討チームでは減免規定についても取りまとめで言及されているが、政令事項ということということもあってだろうか、どういう結論になっているか不明。開示実施手数料に関しては、予納制度を導入。特例延長の場合は、開示決定等がすべてなされる前に、相当部分について予納することになる。開示請求手数料を基本的に廃止する代わりの濫用防止措置の意味合い。ただ、やはり決定期限の特例延長の規定との関係を考えると、むむっと思う。

 不服申立ての審査会への諮問は、申立てを受け付けてから諮問までに90日を超える場合は、総務省への年次報告の際にその理由を記載すると現行の運用を条文化。当初は、諮問までの期間を定めるという話じゃなかったの??と思うんだけど。

 公益裁量開示に関わる内閣総理大臣の措置要求は、不服申立てを審査した審査会答申を経て実施機関が全部公開の決定をしない場合にのみ、内閣総理大臣と協議となり、措置要求は7条(公益裁量開示)に照らして内閣総理大臣が同意することが適当でないと認める場合に、措置要求をするとなっている。

 裁判管轄は、原告の所在地を所管する地方裁判所にも提訴可能となるよう特例が規定された。それに伴い、同種・類似の情報公開訴訟が複数提起されている場合についての職権での移送の規定も復活。行政事件訴訟法改正前に情報公開法にあった規定で、行政事件訴訟法のさらに特例を今回規定したのでこういうことになったということだろう。

 裁判所によるいわゆるヴォーンインデックスの作成要求の規定が釈明処分の特例として追加されている。また、口頭弁論の期日外における行政文書の証拠調べとしていわゆるインカメラ審理の規定も追加。ヴォーンインデックスの提出の有無、その記載内容等を考慮して、特に必要があるときは、原告の同意を得て、弁論期日外にインカメラ審理による証拠調べ又は検証をすることができると定められた。また被告をそれに立ち会わせることができることの定めもある。

 情報提供については、①行政機関の組織及び業務に関する基礎的な情報、②行政機関の所掌に係る制度に関する基礎的な情報、③行政機関の所掌に係る経費及び収入の予算及び決算に関する情報、④行政機関の組織・業務、書省に係る制度についての評価、経費及び収入の決算の検査に関する情報、⑤行政機関所管にかあkる法人に関する基礎的な情報、について情報提供をすると定められている。

 法の所管が総務省から内閣府に移ることから、施行状況の報告等は内閣総理大臣になされ、情報公開について改善すべき点がある場合の勧告、その結果とられた措置の報告についての規定が新設された。

 心配だった、情報公開条例の場合の訴訟手続のヴォーンインデックス、インカメラ審理については、行政透明化検討チームではぐだっとしたまとめになっていたが、最終的には準用規定が設けられた。これがないと、条例では訴訟手続の定めができないので、自治体の情報公開訴訟ではインカメラ審理等が事実上できないかもしれなかったので、ここは良かった。

 というわけで、想定範囲の改正法案。まあ細かいことを言えばいろいろあるけど、もはやこの改正法案が無事に国会で審議されて成立するかどうかの方を心配したくなる気が。与野党対立法案ではなくて、あくまでもよりよい制度を目指して議論をする法案であるはずなので、政局は別に審議が進められないかなあと…
 
by clearinghouse | 2011-03-01 23:51