開示実施手数料が高くなることは、請求対象文書を絞り込む交渉材料か?

 情報公開請求の中でも、まとまって大量の情報を公開請求しないと意味がないことがあります。以前に、ある研究者から、5000枚を超えたら「大量請求」という考え方はどうか、ということを聞かれて、「それなら私も大量請求者ですよ」と、にこやかに否定させてもらったことがあります。情報公開請求をしていない人にとっての、請求対象文書の分量に対するリアリティは、こういうものなんだろうなと思ったものです。そして、この研究者の話は、何もなく出てきたものではなく、おそらく運用をしている行政機関側の薄っすらとした意向を受けてのものと思われる状況だったので、運用側の認識もそういうところにあるのかもしれないと思ったものです。

 最近私の行っている情報公開請求は、それこそ一請求で1万ページを超えると思われるものがあります。そういう請求をしていると、請求対象文書の特定などで請求先の行政機関から確認や調整の電話がかかってきます。そこで出てくるのは、「そういう請求だと、開示にかかる手数料(いわゆるコピー代)が、これこれで7万円くらい、これこれで7万円は少なくともかかりますよ」といった言葉。単純計算をすれば1万4千ページはありますよということです。

 本当に全部必要なのかという趣旨の電話であったりしますが、電話を受けている請求者方は、「こんなにお金がかかるんだから、請求対象はもっと絞れないの?」と言われているように聞こえます。要は、お金がかかることが、請求対象文書を減らすための交渉材料にされている気がするのです。

 今回は、こちらも腹をくくっているので「費用がかかっても構いません」(一度は言ってみたかった!)と返事をすると、話はここまでで終わるので、それ以上請求対象文書を減らすための連絡はなくなります。そして、請求をしてからしばらくすると、気づくと請求対象文書のHPでの公開が始まっていたりします。

 情報公開法改正法案が成立していれば、施行されていれば、という「たら、れば」と言っても仕方がないのですが、改正法案の大元になった行政透明化検討チームの「とりまとめ」では、開示実施手数料(コピー代)の減免も出来るようにする方向を出していました。だから、もし、これが今実現していれば、もっと原発事故関連の情報公開請求はしやすかっただろうに・・・。それに、お金がかかることを交渉材料かのように連絡がくることもなかっただろうに・・・
  
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by clearinghouse | 2012-01-17 21:23