都道府県情報公開条例の請求権者

 ここ数年、定例的に都道府県に対して情報公開条例に基づく公開請求を行う機会がある。常に全都道府県に対して公開請求するわけではないが、一応、全都道府県の請求権者や請求書の書式、請求書の送付先など、一通りの情報を集めている。

 全国的に請求をするうえで厄介なのが、請求権者。「何人」ではなくいわゆる「広義の住民」に限定していると、そもそも公開請求権がない。ただ、その場合でもほとんどのところが、請求目的を明示することで請求権を認めたり、あるいは「公開の申し出」という任意の手続を用意しているので、情報の公開を求めることはできる。当初、全国的に都道府県に請求を始めたときは、愛媛県が請求権者を住民に限っている上に、申し出制度もなく苦労した。愛媛県は、確か情報公開条例の制定も都道府県の中でもだいぶ遅れての最後の制定だったので、ここも最後まで消極的なのかと思ったもの。その愛媛県も、情報公開条例が改正され、2007年10月に「公開申し出」を認める条例が施行された。これで、まったく公開を求める手続のない都道府県はなくなった。

 もっとも、この数年の間に、「広義の住民」に請求権を認める条例から「何人」に請求権を認める条例改正を行ったところもある。岡山県が2006年4月、長崎県が2007年10月、徳島県が2007年11月から、「何人」も公開請求ができるようになった。徳島県からは、改正条例が成立した後、直近に公開申し出を行った人に対してだと思うが、条例改正についてのお知らせを郵送したようで、私の手元にもそれが届いている。こういう動きは大歓迎。最近も、定例の公開請求を行ったので、情報を整理したところ、そういえば西日本での改正が多いなあと思ったのでまとめてみたところ、各都道府県の請求権者に関する規定は下のようなことになった。

■北海道・東北地方
 何人:北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県
 住民以外は申し出:福島県

■関東地方
 何人:茨城県、群馬県
 理由明示で住民外も請求権を認める:東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県
 住民以外は申し出:栃木

■中部地方
 何人:新潟県、富山県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県
 住民以外は申し出:石川県

■近畿地方
 何人:滋賀県、京都府、奈良県、三重県、和歌山県、大阪府、兵庫県

■中国地方
 何人:岡山県、山口県
 住民以外は申し出:鳥取県、島根県、広島県

■四国地方
 何人:徳島県、高知県
 住民以外は申し出:香川県、愛媛県

■九州地方・沖縄
 何人:福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県

 こうしてみると、結構地域的な特徴があるような気がする。「申し出」制度で請求権を認めていないところはかなり少数派にはなってきた。近隣がみな「何人」とする条例である中で、「申し出」制度をかたくなに維持しているところは、なんというか、ある意味「頑固一徹」。あまり、こちらとしてはうれしくはないけど…
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by clearinghouse | 2008-04-12 21:17